はてなブックマーク - くたばれ一方的な批判者 – ネットだけの問題じゃない | 独り言v6.

から
otsune otsune これ分かんないなぁ。idも明記してるし。もしかしてblog言及も「一方的」なのか?→はてぶやソーシャルブックマークは残念ながらあまりに一方向的になりやすい嫌いがあるから

と言われて、まあ本論とは遠いところなのでなぜここに? とはいえ最初にこれを見たときには不適切な表現だったかな?とも思えたので、訂正するかご説明するか、と考えた。そして何かしようとして、はたと気づいた。やっぱりはてブは一方的になりやすい。正直に自分が思った「一方的になりやすい理由」をシンプルに言うと「はてブコメントに反論するってどうすりゃいいの?」ということだ。

これがIRCなら捕まえてprivで話し込めばいい。twitterならreplyすればいい。blogならコメント欄かトラックバックである。
これが2chならスレに殴りこみにいけばいい。匿名か記名かは関係が無い。ふたばチャンネルだったらスレが2時間で消えるのでその点はちょっと難しいが、そもそも批判があっても消えるまでに気づける可能性自体低いのでさしたる問題ではない。


翻って今回の場合は?メタブ使うの?自分のIDでコメントつけるの?エントリに補足書くの?今回みたいに新しくエントリ立て直すの?今回はこうやって反論エントリ書いているけど、結構労力を使っている。一方でブクマするコストは大変に低い。ちょちょいのちょいである。

と言うわけで

  • はてブによる意思疎通は、最初の一回目(ブックマークするとき)のコストが低いが、それ以外はやや高く、対称でない。

  • コメント者と被コメント者との意思疎通手段が標準化されていない。


という2つが「一方的になりやすい」と言った理由である。ただ、改めて考えてみるに昔のWebってこんな感じに一方的なメディアであり、むしろ意思疎通手段がしっかりしていることこそ例外的なのかもしれない。そういう意味では必ずしもはてブを「駄目だ」と貶めたいわけではない。ただ、参入できるとしても障壁が高いな、と感じるだけである。実際、かなりのブクマと批判を受けて丁寧な反論をしたエントリと言うのは、かなり苦労をしているように見える。ツールを使うと言う行為には、常にツールにそって考えることを求められる。だから、ツールの向き不向きに応じて、その影響も変わってくる。メールは一方的に送りつけるものだから、より丁寧に文章を書かないとけんかになりますよ、と同等の話だと思うのだが。


ただ、じゃあこれを改善して、コメント者と非コメント者間の意思疎通と合意形成を支援するシステムの標準化を日本で、というとこれが難しい。

  • 繰り返すが記名無記名の問題ではない。また顔が見えるかどうかもあまり関係が無い。全員匿名のチャットでも有意義な意思疎通はできるし、全員肩書きつきの会社の会議でも、無駄な攻撃に終始しかねない。

  • モデレーションは/.Jが証明したようにうまく働かない。(いや、実際にはそれなりに働いていると思うが、それを納得せずに荒れる人が多いのが問題)はてなスターは案外絶妙な着地点ではないかと思うが、意思疎通システムではない。

  • コメントに対するコメント欄は、たぶんあったとしたら最高にダサいから駄目だろう。メタブはその点クールだと思うのだが、シーケンシャルな議論にはなりづらい気がする。不特定多数の意見集約には、それでも結構役に立っているのだろうが。

  • コストを平等にしたければブクマのコストを上げればいい? 今回の改善としてはまったくの正論だが、はてブのよさは行動コストの低さにあるのだから、自殺行為である。


結局またも元はてぶに戻って


  • mcatm mcatm id:otsune はてブに関して言えば、発言を上書きしていく方法でしか議論を発展させられないからじゃないですか?はてブが必ず駄目とは思わないけど、有効なのは一言目だけな気がします



というのを受けて、シーケンシャルな発言ログを取れるようにするのが一番いいのかもしれない。しかしそれでは単にtwitterのチャンネル名が既存URLになっただけになってしまう。うーむ、難しい。

まあ今回の議題がややこしい。はてブって一方的になりやすいよね?という意見に対するはてブコメントに説明するんだから、うまくいってしまう と一方的ではないことを証明しかねない。説明に失敗すれば自分の意見が正しかったことが(少なくとも自分にたいして)証明されるが、失敗しているからよろしくない。だから結論は最初から「苦労してこれだけ説明しましたけどあまりうまくいきませんね。」に落とし込むしかない。

このエントリははたしてちゃんと皆さんを導かれる結論どおり煙に巻けたでしょうか。あんまり自信ないけど。