世の中「ネタにマジレスカコワルイ」と申しますが、
英BBCお笑い番組、二重被爆者を「世界一運が悪い男」
と言うニュースが話題になっていて、それにマジギレしている人が多いのに驚いた。
個人的にはこれに怒るぐらいならトップギアの「冷蔵庫とトヨタ・カローラを間違える」のほうがよっぽど激怒すべきだと思うのだが、しかしこのネタ、実際には車オタには大受けである。
それはさておき、偶然イギリス人の多い職場で仕事をする羽目になったL.starに言わせてもらうと、こんな程度で怒っていたらイギリス人との仕事なんか成り立たない。いや知ってるイギリス人が多いと言ってもサンプル数はごくわずかなので、偏っているだけだと信じたいが、モンティ・パイソンとか前述のトップギアを見るだけでも、そうじゃないらしいことはひしひしと伝わってくる。
実際。イングリッシュ・ジョークは他の民族から見ると度を超したのが多い。ただ、彼らはあらゆるものを貶めてジョークにする。そして、貶め先としての一番のお気に入りは自分たち英国と英国人である、と言うことは、彼らとつきあうときに知っておいた方が良いと思う。今回も結局は自虐ネタで落としているわけだし。その辺を理解しないと、正しいつきあいは出来ないように思われる。
正直、公的に近い発言としてでてきたようならともかく、こんなローカルなネタにいちいち目くじらをたてているようでは日本人の鼎の軽重を問われる。いちいち顔を真っ赤にして言い返しているようではまるでどっかの民度の低い国家のネチズンのようだ。
もちろんこのジョークは失礼なのだし、例えば当事者だったりすると時にはかちんと来ることもあるだろう。しかし、我々に必要なのは声を上げて非難するような大人げない行動ではない。低俗な笑いにはそれを上回るお笑いで返すゆとりであろう。
こういうと「自虐的だ。もっと言い返さないと」と思う人がいるかも知れないが全く違う。反撃するというのは相手と自分が同じ土俵に立つという意味である。しかし、お笑いで返すというのは、相手より圧倒的に上位にいないと出来ない行為である。日本の素晴らしさを示すためには、そういう包容力こそ求められているだろう。
そういう点では、乙武 洋匡氏を結構買っていたりする。twitterでの堂々とした自虐ジョークを見て、その包容力の高さに感心してしまった。もし彼と討論したとしても、L.starは手も足も出ずこてんぱんにされるだろう。五体満足なくせに。
で、もどってこのイングリッシュ・ジョークの話に対しては、L.star的には「そもそもイギリスで列車が動くことなんてあるのか」とか「あんな飯が高くてまずいイギリスに生まれ育ち、つまんないジョークに笑わないといけないイギリス人と生活する以上に運が悪いことがあるなんて信じられん」というのが浮かんだのだが、彼らを笑い飛ばすことは出来ても、そこから先はジョークのセンスのなさを発揮しただけのようである。
まあ昔
長い通勤時間を有意義に使えるようになれば日本は圧倒的に一人勝ちする
というエントリで頑張って笑える方向性を模索して失敗した程度にギャグの滑る人なので、情けないながら英国人に言い返す巧妙なジョークは他の人にお任せしたい。
P.S.
ようやく記事が書けるゆとりが出てきたので短いのから少しずつリハビリもかねて。これからもうちょっと書けるようになると良いなぁ。