先のエントリ
で、10000時間頑張るのがとても重要なことだ、と言う風に書きつつも、しかしそれは簡単じゃない、と言う話をした。理由を「銃・病原菌・鉄」にある「アンナ・カレーニナの原則」の表現を借りてこれを表すと
となる。何を言いたいかというと、努力できないのは性格・資質・環境などがボトルネックになるからであり、全てをクリアしないと才能ある人にはなれないと言うことである。なんと不平等なのだろう。上記の元エントリを受けてKoshianは努力が苦手だから方法を考えるというのを書いているが、反論エントリの努力しようという結論になると、努力することを努力しましょうというお話になる - 教えてお星様にもあるとおり、 努力という単語には空疎な印象を受けるところがある。
とりあえず上記は忘れて、ではどうすれば今から10000時間積み上げられるのか、と言うことを考えてみよう。として、膨大な文章を書き捨てる羽目になってしまった。当然ながらこれが難しい。その辺の駄文は全部切り捨てるとして、必要なのは「継続のためのモチベーション」ということになった。以下にどのようなものがあるかを示す。
特に幼少時の場合、追い立てなければ子供はやろうともしないだろうため、外部からの圧力が重要になる。問題は、外部からの圧力だけでやっている場合では、圧力が消えると即辞める、ということになる。しかしながら、いきなりやってみようということになるには、圧力はきわめて有効である。
その後に出てくるのは外部からの刺激ではないかと思う。暫くすると、外部の反応を通して自分がなにをしたかのフィードバックを得られるようになる。フィードバックが楽しいためについつい続ける、ということになるだろう。こうなればもはや外部からの圧力は多段ロケットの一段目としての役目を終え、自ら楽しみを得ることが出来るようになる。しかし、残念なことに外部からの声は大変うつろいやすいものである。常に正しいフィードバックが得られるとは限らない。時には嘘でたらめに振り回されたり、容赦なく傷つけられたりするものだ。
そこで必要になるのは自分自身、ということになる。他人の意見に惑わされず、信じる道を進むことが出来るためにはもちろん、それ以前の経験がものを言うわけだ。何の裏付け無しに自信を持てるのは馬鹿だけだ。
さんざん考えた結果、結局、この「圧力」-「刺激」-「自分自身」という3段ロケットにならざるを得ないのではないか、ということだ。そして、どこで失敗するかというと、当然境界条件、ロケットの切り替え段階である。まず圧力がなければ誰も試みない。圧力だけでは続きやしないので、自主的な力を付けなければならない。外部から傷つけられても、自分に自信があれば乗り切れる。このシステムを内外に確立できたら勝てる「勝利の方程式」であるといえよう。
ちなみに昭和的価値観によれば
となる。たぶん「内面」に当たるものは個々人の中にしかないだろう。経済成長が後押しする、この二段ロケットがとても強いので、維持し続けられたのだ。むろんこんなものはいまの30代には何の役にも立たないが、例えばWinnyなどのうp職人なら
となるだろうか。「内面」にあたるものがどういったものかまったく思いつかないが。いずれにしても、この方程式を作ることが、積み上げるための最初の一歩になるだろう。
となると、日本人における「努力」はおおむねつらいものを指すから、実はロケットの一段目にしかならないことに気づかないだろうか。当然、日本の詰め込み教育もやはり「圧力」である。我々は他人によい刺激を与えることに慣れていないから、多くの人は2段目に切り替われずに辞めていくしかないのだ。ここをなんとかしないといけない、とは常々思っている。
そこで強引に「10000時間積み上げるために必要なのは、努力することではなく、努力せずに時間を積み上げられるようにすることだ」と言えないだろうか。汗水垂らして嫌なことをしないと上達しないとか、あり得ない結論なのである。
あと、もちろん他にロケットを妨げる外圧と内的要因がないのが必要になる。が、これはちょっと毛色が違う。まさに「才能」とか「資質」とか「環境」の類であろう。もちろんこちらも無視でない要因ではある。
「内面」をいかに作るかについては以前教わったことがあるのだが、もう眠いので次回以降と言うことで。
10000時間積み上げるだけの簡単なこと・・・本当に?
で、10000時間頑張るのがとても重要なことだ、と言う風に書きつつも、しかしそれは簡単じゃない、と言う話をした。理由を「銃・病原菌・鉄」にある「アンナ・カレーニナの原則」の表現を借りてこれを表すと
10000時間積み上げた人たちはどれも似たようなものだが、できなかった人はいずれもそれぞれに積み上げられなかった。
となる。何を言いたいかというと、努力できないのは性格・資質・環境などがボトルネックになるからであり、全てをクリアしないと才能ある人にはなれないと言うことである。なんと不平等なのだろう。上記の元エントリを受けてKoshianは努力が苦手だから方法を考えるというのを書いているが、反論エントリの努力しようという結論になると、努力することを努力しましょうというお話になる - 教えてお星様にもあるとおり、 努力という単語には空疎な印象を受けるところがある。
とりあえず上記は忘れて、ではどうすれば今から10000時間積み上げられるのか、と言うことを考えてみよう。として、膨大な文章を書き捨てる羽目になってしまった。当然ながらこれが難しい。その辺の駄文は全部切り捨てるとして、必要なのは「継続のためのモチベーション」ということになった。以下にどのようなものがあるかを示す。
- 外部から追い立てるもの=圧力 - 親・会社・仕事
- 外部から引き上げてくれるもの=刺激 - 師匠・同志・観客
- 自分の内側にあるもの - 好きであること・自信・強迫観念
特に幼少時の場合、追い立てなければ子供はやろうともしないだろうため、外部からの圧力が重要になる。問題は、外部からの圧力だけでやっている場合では、圧力が消えると即辞める、ということになる。しかしながら、いきなりやってみようということになるには、圧力はきわめて有効である。
その後に出てくるのは外部からの刺激ではないかと思う。暫くすると、外部の反応を通して自分がなにをしたかのフィードバックを得られるようになる。フィードバックが楽しいためについつい続ける、ということになるだろう。こうなればもはや外部からの圧力は多段ロケットの一段目としての役目を終え、自ら楽しみを得ることが出来るようになる。しかし、残念なことに外部からの声は大変うつろいやすいものである。常に正しいフィードバックが得られるとは限らない。時には嘘でたらめに振り回されたり、容赦なく傷つけられたりするものだ。
そこで必要になるのは自分自身、ということになる。他人の意見に惑わされず、信じる道を進むことが出来るためにはもちろん、それ以前の経験がものを言うわけだ。何の裏付け無しに自信を持てるのは馬鹿だけだ。
さんざん考えた結果、結局、この「圧力」-「刺激」-「自分自身」という3段ロケットにならざるを得ないのではないか、ということだ。そして、どこで失敗するかというと、当然境界条件、ロケットの切り替え段階である。まず圧力がなければ誰も試みない。圧力だけでは続きやしないので、自主的な力を付けなければならない。外部から傷つけられても、自分に自信があれば乗り切れる。このシステムを内外に確立できたら勝てる「勝利の方程式」であるといえよう。
ちなみに昭和的価値観によれば
- 圧力=良い学校や会社にいけという風潮
- 刺激=画一的な会社社会における給料や地位
となる。たぶん「内面」に当たるものは個々人の中にしかないだろう。経済成長が後押しする、この二段ロケットがとても強いので、維持し続けられたのだ。むろんこんなものはいまの30代には何の役にも立たないが、例えばWinnyなどのうp職人なら
- 圧力=ダウソするなら自分もうpしないと
- 刺激=「神」とたたえられること
となるだろうか。「内面」にあたるものがどういったものかまったく思いつかないが。いずれにしても、この方程式を作ることが、積み上げるための最初の一歩になるだろう。
となると、日本人における「努力」はおおむねつらいものを指すから、実はロケットの一段目にしかならないことに気づかないだろうか。当然、日本の詰め込み教育もやはり「圧力」である。我々は他人によい刺激を与えることに慣れていないから、多くの人は2段目に切り替われずに辞めていくしかないのだ。ここをなんとかしないといけない、とは常々思っている。
そこで強引に「10000時間積み上げるために必要なのは、努力することではなく、努力せずに時間を積み上げられるようにすることだ」と言えないだろうか。汗水垂らして嫌なことをしないと上達しないとか、あり得ない結論なのである。
あと、もちろん他にロケットを妨げる外圧と内的要因がないのが必要になる。が、これはちょっと毛色が違う。まさに「才能」とか「資質」とか「環境」の類であろう。もちろんこちらも無視でない要因ではある。
「内面」をいかに作るかについては以前教わったことがあるのだが、もう眠いので次回以降と言うことで。