2008年10月

Netbookが売れている。ずいぶん前にも書いたが、私も一台都合したいと常々思っている。普段使いノードを兼ねたいので、今更ながらの2133か、GIGABYTEのタブレット型か、はたまたEee S101などか。

ところで、出る出ると言われていたAtom-DP(Netbook版)が全然出ない。理由は、これ以上netbookが売れすぎるとIntelが困るからだ:) Core2Duo、Core i7が売れないようではAtom戦略は大失敗になってしまう。
一説によると、出荷は今年中どころが来年後半だそうな。うまくいかないもので。

nVidiaが2ヶ月前、Transmetaとのライセンスを結んだらしい。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080808/312422/

省電力技術が必要なのは分かる。分かるが、正直、なんで今更LongRun2なのか全く解せない。
これを解く鍵として、一つの妄想的戦略を述べてみたい。それは、IntelとATiがGPU内蔵CPUを送りだそうとしている中、nVidiaがそれに割り込むおそらく唯一の方法である。

「GPGPUでx86互換レイヤを実装しろ」 

これだ。Transmetaは元々、高効率VLIWをコアに持ち、このネイティブインストラクションのソフトウェアコードを使ってx86コードをVLIWインストラクションにダイナミックリコンパイルするCode Morphingなx86CPU(実際はx86以外も動かせたらしいが)で知られた会社だ。
この技術を使えば、GPGPUをx86に化けさせられるのではないか。

口で言うのは簡単だが、まず持って現在のGPUはx86のような分岐の山になるようなソフトウェアをまともに動かすようには出来ておらず、茨の道どころが地雷原である。マインスイーパーで言うなら、10x10に地雷90個ぐらいじゃなかろうか。しかし、nVidiaはGT200系でかなりGPGPU的要素を実行できるようにユニットに改良を加えてきており、将来的には性能が悪くともそれなりのが載るだろう。この点は、CUDAのようなAPIも含めて、もう一つのライバルATi-AMDよりも先行しているところだ。

そう、それなりで良い。今のNetbookはチップセットとそのおまけのCPUで30W食うのだから、そこに食い込みたければ、現状のGPU内蔵ノースブリッジより性能が出せ、しかしAtom程度のパフォーマンスが出れば事足りるのだ。しかも、この構成はCPUが「不要」なのだから、敵たちと同様に2チップソリューションになる。

まあ、夢が広がれば「4xSLIで16CPU級のパフォーマンス」とかあり得るかもしれない。しかし、昨今のポイントは「x86そこそこ、高負荷はGPUで」という状況に流れている点であり、GPUで差別化できればx86の性能などそこそこでいいのだ。GPGPUアクセラレーションが行き渡れば、それこそAtomで本来は足りるのではないか。

いずれにしても、CMSほど美しいハードウェア実装には未だにお目に掛かったことがない。是非復活して日の目を見て欲しいものだと思うのである。

※この記事は100%妄想で書かれています。裏は取れないし(妄想維持のため)取りたくありません。

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