次期EeeがMenlowであることはすでに発表済みなので興味を持ってみていたら、最近2つの省電力CPUが発表された。一つはIntelがUMPC向けに新規に起こしたMenlowのCPU, Silverthrone。もう一つはVIA CNと呼ばれていたIsaiahである。
SliverthroneはP4に対するPentium Mのように新規に起こされたCPUで、実際に従来のCore MAとはずいぶん異なるモノが登場した。詳細はPC Watchの以下の記事が詳しい。
http:// pc.wat ch.imp ress.c o.jp/d ocs/20 08/020 7/kaig ai417. htm
・Core2より多い16段のスーパーパイプライン。省電力向けなのに2GHzがターゲットという高周波数指向。
・Pentium以来のIn-Order式、コンパクトな実行ユニット
・P4以来のHyper Threading搭載
・たったの47Mトランジスタ。
ぱっと見た限りの感想は「これは、P6->PenM->Core2の流れとは違う、P4に近いアプローチ」だ。Out-of-Orderを廃してまでコアを簡素化し、In-OrderのデメリットはSMTで吸収する。電力効率を高めるためにクロックを下げて、クロックあたりの性能を追求するという今までの流れに逆行している。まさにNorthwoodからO-o-Oを抜いて実行ユニットをコンパクト化してキャッシュを抜けばそのまま、である。
一方のIsaiahは下記の記事を参照していただくといいだろう。
http:// pc.wat ch.imp ress.c o.jp/d ocs/20 08/012 4/ubiq 208.ht m
・Out-of-Order採用
・実行ユニットの強化
・95Mトランジスタ
これまた対照的なことに、従来In-Orderでコンパクトさを売りにしていたVIAが今度は大きいコアを抱えることになってしまった。こちらは従来弱点であった部分を徹底強化することにより、むしろCore2に対抗できるような多機能を目指したと思われる。むろん、電力性能は犠牲にせず、だ。その点はIntelの革新的といえるアプローチとは真逆の王道である。
この2つを見比べ、Intelは本気だからこそこのようなアグレッシブな構成にしたのだろうな、と考えた。ただし、周波数効率において、やはりSilverthroneはそれほどふるわないだろう。P4-2GHzほどの性能も見込めないのではないか。こんな楽しい争いが繰り広げられている中にTransmetaが居ないのは非常に残念だ。Code Morphingは本当に美しい設計だった。惜しむらくは本気で対抗してきたIntelに対して、熟成させるだけの時間稼ぎも出来なかったことだ。AMDはこの競争に対して蚊帳の外で居るぐらいだったら、Transmetaを買収すべきだったのだ。
今後このプラットフォームが争う舞台であるいわゆるUMPCやミニノート市場はこれから活況を呈してくるだろう。台湾や韓国のベンダーはすでにサンプルを出展している。一方、この種の小型PCで独壇場であった日本メーカ、特にSONYはいかにして特色を出すかが問われている。VAIO UのようなPCは、もはや日本のお家芸ではない。Intelのリファレンスに沿って味付けすれば誰でも作れるものになってしまったのだ。
そんな状況をいかに利用するか、その手腕を期待したいものなのだが・・・
最後に、自分には目の前のEeeにつられず、Menlow版を待てるだけの自制心を期待したい。
SliverthroneはP4に対するPentium Mのように新規に起こされたCPUで、実際に従来のCore MAとはずいぶん異なるモノが登場した。詳細はPC Watchの以下の記事が詳しい。
http://
・Core2より多い16段のスーパーパイプライン。省電力向けなのに2GHzがターゲットという高周波数指向。
・Pentium以来のIn-Order式、コンパクトな実行ユニット
・P4以来のHyper Threading搭載
・たったの47Mトランジスタ。
ぱっと見た限りの感想は「これは、P6->PenM->Core2の流れとは違う、P4に近いアプローチ」だ。Out-of-Orderを廃してまでコアを簡素化し、In-OrderのデメリットはSMTで吸収する。電力効率を高めるためにクロックを下げて、クロックあたりの性能を追求するという今までの流れに逆行している。まさにNorthwoodからO-o-Oを抜いて実行ユニットをコンパクト化してキャッシュを抜けばそのまま、である。
一方のIsaiahは下記の記事を参照していただくといいだろう。
http://
・Out-of-Order採用
・実行ユニットの強化
・95Mトランジスタ
これまた対照的なことに、従来In-Orderでコンパクトさを売りにしていたVIAが今度は大きいコアを抱えることになってしまった。こちらは従来弱点であった部分を徹底強化することにより、むしろCore2に対抗できるような多機能を目指したと思われる。むろん、電力性能は犠牲にせず、だ。その点はIntelの革新的といえるアプローチとは真逆の王道である。
この2つを見比べ、Intelは本気だからこそこのようなアグレッシブな構成にしたのだろうな、と考えた。ただし、周波数効率において、やはりSilverthroneはそれほどふるわないだろう。P4-2GHzほどの性能も見込めないのではないか。こんな楽しい争いが繰り広げられている中にTransmetaが居ないのは非常に残念だ。Code Morphingは本当に美しい設計だった。惜しむらくは本気で対抗してきたIntelに対して、熟成させるだけの時間稼ぎも出来なかったことだ。AMDはこの競争に対して蚊帳の外で居るぐらいだったら、Transmetaを買収すべきだったのだ。
今後このプラットフォームが争う舞台であるいわゆるUMPCやミニノート市場はこれから活況を呈してくるだろう。台湾や韓国のベンダーはすでにサンプルを出展している。一方、この種の小型PCで独壇場であった日本メーカ、特にSONYはいかにして特色を出すかが問われている。VAIO UのようなPCは、もはや日本のお家芸ではない。Intelのリファレンスに沿って味付けすれば誰でも作れるものになってしまったのだ。
そんな状況をいかに利用するか、その手腕を期待したいものなのだが・・・
最後に、自分には目の前のEeeにつられず、Menlow版を待てるだけの自制心を期待したい。